2009/08/30 (Sun) タンゴ

私の今の職場は、町の活性化を目指して商店の人たちが共同で頑張っている建物の中にある。
いろんなカルチャー教室が開かれたり、催し物ができるちょっとしたホールもあって、何年か前は、３ヶ月に１回というハイペースで私のピアノ教室も発表会をやっていた。
今日はこのホールでバンドネオン中心のタンゴトリオのコンサートがあった。
コンサートはずっと昔からそうだけど、思いついたことはだいたい１人で行動するようになっているので、今回も１人参加。
そーいえば、子どもの頃って学校のトイレも一緒にみたいな妙な習性がみんなあったけど、こーいうのって、いつ抜けるんだろうか？

客席の年齢層はかなり高め。私が若い方だ。
バンドネオン・ピアノ・バイオリンという編成で、やっぱりピアノ側に席を取る。最初から右側に座ってる人がいたけど、ピアノは完全に影になるし、バンドネオンだけ見えればいいのかって感じだ。
私の隣では、１席ずつばらばらになる２人づれが、
「いいのよ、こちらに座って、私は背が高いから前の方は気が引けるのよ」
「そんなこと言わないで・・・」
の会話をしつこく続けていた。まるで、
「今日の支払いは私」
「それはだめよ」
のもめ事に近くて、イライラした。
なんだかんだ言って、アンコールになって前の席が空いたら、背の高いのも移動してきたくせに。

この音楽は、大きなホールでどでかい音でやるより、こーいう小さいところってのがとても雰囲気的に合う。なんとなく食事しながら談笑しているところに流れるってイメージもある。
まとわりつく感じの音がとても色っぽくてよろしい。
浅田真央ちゃんのエキシビションの２曲がとてもかっこよかった。
バンドネオンはもともと、パイプオルガンが置けないお金のない小さい教会なんかでミサのときに、使ったりしていたものが、今はこんな風にポピュラーになったんだそうだ。
名前は、バンドさんが作ったネオン（新しい）楽器っていう安直な由来で、ドレミ・・がバラバラに並んでいて弾きにくいとかいう話を、隣の人はいっぱいメモしていた。何に使うんだろうかと普段全くメモを取らない私は思う。

帰りに、CDの販売とサイン会をやっていた。
結構混んでたし、アンケートだけ出していこうと思って、仕事でお世話になっている、建物の受付の人にあいさつしていたら、その人に連れていかれて、
「CDお買い上げ、サインつきで」
と言われてしまった。
バンドネオンの人にサイン貰って、入口で、ピアノとバイオリンの人に挨拶していたら、また受付の人が、
「この建物でパソコンを云々・・・」
ばらしてしまった。
私は人見知りする上に、有名人に弱く、平気で話をすることができない。
「ピアノの近くで見せていただきました」
とは言えたものの、
「それでは、またよろしくお願いします。何をよろしくでしょう？」
という、どうしようもない挨拶をして帰ったのであった。