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Bitter Cafe

苦くて渋くて辛くて酸っぱい日記

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ここにたまに出てくる話に、かーさんが病気になって、もう難しいだろうなという時に、保険のきかない高額の治療を医者から勧められて、それに従って、県内唯一その治療ができる病院に行った。
私たちは、かーさんの病気については、ずっと医者の言葉や勧めに従ってきた。それでもこの高額治療の医者に、
「あんたらみたいに医者を変えるのはもっともよくない方法で、女はそういうところがどうのこうの」
と言われた。

かーさんはなんでも病院に通う人だったけど、私はそうではない。

手の治療も、最初の病院から次の病院に変えるについては、それなりの決断が必要だった。
結果的に、2番目の病院は、「手の医者」というわりにそうではなく、注射の結果も芳しくなかった(これは私の体質や病状にもよるけど)。
うちの会社は、子供の頃から持病を持っている男子がいて、それに対して、「医者を変えろの何の」と、女どもがわめいている。
そして今回の私に対しても、いい結果が出るまでどんどん医者を変えろという。
もちろん、診断結果「腱鞘炎」が別の何かであるかもしれない、というのは完全に否定できない。ただ、少なくとも内科疾病とは思えない。
腱鞘炎の治療は非常にパターン化されていて、それ以上もそれ以下もなく、患者がそれを決めなければならないことも多い。
ステロイド注射のリスク、手術のリスク、そのまま手を使わずに固定していれば治るという言葉の信ぴょう性。
注射をしたことを秘して、最初の医者に戻ってレーザーを当てることはそれほど難しいことではない。
ただ、注射を1度しておきながら、別の医者に変えて、また注射ということになったら、素人としては薬の分量とか、説明のできないことも出てくる。
何の病気だってそうじゃないのかな?これまでの経過、薬の量、検査の結果・・・。
医者を次々変えて、あーでもないこーでもないと患者が言えば、また、
「あんたみたいなのが一番よくない方法」
なんていう説教も受けるかもしれない。

命にかかわる病気、耐えられないような苦痛に悩まされる病気は、やっとのことで理解してくれる医者に出会えたこと云々という言葉を、時に見かける。

腱鞘炎は、病気であって、どこか扱いが浅い。
それを不満に思って、あちこちというのは、「だれも私のことわかってくれないのね」というまさに女の弱点さらけ出しのようにも感じる。

「だいたい社会的に認められるような地位のある女でもないくせに、こんなところに一人で来て・・・女はそういうところが・・・」
藤枝H記念病院の医者の声はずっと私の頭に残っている。

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