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Bitter Cafe

苦くて渋くて辛くて酸っぱい日記

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子供の頃、いつもかーさんに連れられておかっぱ頭にしてもらっていた床屋があった。
かーさんと同年代の女の人が一人でやっている店だった。私よりちょっと年上の娘さんがいた気がする。
誰も跡継ぎがいなかったようで、床屋はなくなったものの、家はそのまま。
この元店の前を日々ウォーキングしている。
我が家も猫の糞尿の害にあっているけど、このあたりを歩くと異常に臭う。
呼吸を止めたくなるほど臭う。
とはいっても、犬も猫もあまり見かけない。
ここ数日、この元店を男の人が出入りしている。夜なので顔もわからず、年齢もわからない。
今日も、外にいた。
明日はごみの日なので、外でビニール袋にごみを詰めているような、単に袋を持って出てきたような、そんな風に見えた。
その人が、家の中に入ろうと、元床屋入口の引き戸を開けた。床屋は当時土間だった。そして、その土間は、この人が持っているのと同じような大きさのごみ袋が一面に置かれていた・・・足の踏み場もない、踏めばごみという状態だった。
じっと見るわけにもいかず、さっさと通り過ぎた。なんだかとんでもない物を見たような気がした。
男の人は、キュルキュルと油の切れたような滑りにくい引き戸を開け閉めしていた。
臭いのもとがここなのかどうかはわからない。
ただ、外にはでていないものの、ごみ屋敷寸前だと思った。
この町には、以前、結構話題になったごみ屋敷があったけど、住人が施設に入って、今は取り壊されて、一件落着している。
さて、ここは、大丈夫なのだろうか。私の頭をおかっぱにしてくれたおばさんは、ご存命なのだろうか。誰がどんな生活をしているのだろう。

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