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Bitter Cafe

苦くて渋くて辛くて酸っぱい日記

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至急の回覧板が来た。訃報だった。

90歳のご主人。
私を上下に挟んで2人の娘さんがいた。
そのうちお姉さんは、昔連続何夜かで我が家に遊びに来ていた。歳も違うし、なぜそういうことになったかは、子供の私はよくわからない。
ただ、「おねえさん」という感じで、遊んでくれた。
私は、とても普通路線の子供で、チューリップの絵を描くと、3つの花びらの山と赤とか黄色1色。
ところが、この子は、3つの花びらの山ごとに色を変えていた。つまり1つのチューリップが3色。
普通路線の私の両親は、私がこれを真似して3色で描くと、あまりうれしそうではなかった。
ともあれ、この数日、私は、楽しかった・・・様な気がする。
そして、お姉さんが高校生、私が中学生になった。ほとんど家としての交流もなかった。
お姉さんは、朝の通学の時に痴漢にあった。「たすけてー」と叫びながら逃げた。そしてうちのかーさんが、家に入れた。
今とは違って外に向けて声を出すことの苦手な私に、かーさんは「あんただったら、助けを求めることできないだろうね」と言った。

そんなことがあったから・・・だろうか。かーさんの葬儀の時、このご主人は、火葬場から告別式までずっと参列してくださった。
そして、おとーさんの時は、数日遅れて、都合で来れなかったことを詫びて、1人で来てくださった。

あの時遊んでくれたお姉さんと同じ高校に一時期在学していたけど、会話もなかった。お姉さんは、ちょっと自信家で、私の従妹と同学年だったけど、従妹はあまり好きでないと言っていた。
どっちがどっちなのかは、わからないけど。
奥さんとは、全く話をしたことがない。

まぁそんなものだろうけど、ご家族は関係なく、私は亡くなったこのご主人とのお別れのためだけに明日通夜に行く。
おとーさんが亡くなってやがて7年。
確実に年は流れ、人も流れていく。

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