Bitter Cafe
苦くて渋くて辛くて酸っぱい日記
我が家の建て替え作業が始まったとき。
解体業者さんがつぶしてしまわないようにと、私がどうしても残して欲しいと言っていたチューリップを、工務店の営業さんが移植してくれた。
私はこのチューリップを母の花と呼んでいた。
我が家が新しくなった年の夏、百日紅が過去最高の花をつけた。
新しい家を歓迎するようなその咲きっぷりを見て、私は、父の花と名付けた。
父の花百日紅は、数年後、花をつけなくなってしまった。
業者さんに毎年剪定してもらううちに、どんどん短くなっていった。
地面近くから葉が出てわずかに咲く花を見ると、まだ枯れてはいないようだった。
一方母の花チューリップは、しばらく芽を出さなかったものの、数年後、業者さんのお手入れで移動したのか、思ってもいないところから葉が出て、花が咲いた。
そして、今年。
百日紅は、いまだ新芽が伸びる気配はない。
でも、チューリップが初めて(だと思う)2つ花を咲かせた。
寄り添って咲くチューリップに、私は、両親の花と名付けることにした。
このチューリップを見たら、きっと母は言うだろう。
「草取りしなさい」
夕方になると、ますます寄り添う。
解体業者さんがつぶしてしまわないようにと、私がどうしても残して欲しいと言っていたチューリップを、工務店の営業さんが移植してくれた。
私はこのチューリップを母の花と呼んでいた。
我が家が新しくなった年の夏、百日紅が過去最高の花をつけた。
新しい家を歓迎するようなその咲きっぷりを見て、私は、父の花と名付けた。
父の花百日紅は、数年後、花をつけなくなってしまった。
業者さんに毎年剪定してもらううちに、どんどん短くなっていった。
地面近くから葉が出てわずかに咲く花を見ると、まだ枯れてはいないようだった。
一方母の花チューリップは、しばらく芽を出さなかったものの、数年後、業者さんのお手入れで移動したのか、思ってもいないところから葉が出て、花が咲いた。
そして、今年。
百日紅は、いまだ新芽が伸びる気配はない。
でも、チューリップが初めて(だと思う)2つ花を咲かせた。
寄り添って咲くチューリップに、私は、両親の花と名付けることにした。
このチューリップを見たら、きっと母は言うだろう。
「草取りしなさい」
夕方になると、ますます寄り添う。
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