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Bitter Cafe

苦くて渋くて辛くて酸っぱい日記

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発表会が沼にはまって数年。
月2回のレッスンに行くと、だいたい、次はどうなる云々の話になる。
常に先生が言うのは、「暗譜」
そんなもの、これだけ緊張して失敗し続けているのに、できるわけがない。
だいたい習い始めのころは、発表会なんぞ出るつもりもなかった。なんとなく出るようになったけど、もし最初から暗譜が条件だったら出ていない。そんなハードルの高い発表会があるはずないけど。
当時は、無理に暗譜して、毎回途中で躓いて、また最初から弾いてを繰り返す年配者がいて、暗譜はやめたほうがいいのにという話を先生ともしていたはずなんだけど。

今年の夏の発表会で、オルガンの人が先生に勧められて暗譜で出演していた。
私は、この人が失敗したところを見たことがない、オルガンには2人ベテランがいて、2人とも失敗がなく、堂々と演奏し続けている。
そういう人が、暗譜して弾けば、「努力」次第で、成果を出す。今年も全く問題なく弾いていた。
以前、この人の息子さんが、他の人の演奏を聴いて、
「なぜ、みんなもっと練習しないんだ」と言っていたという話を聞いて、わかってないやつは見に来るなと思った。同時に、いつも失敗しない自分の母親を見ていれば、「いつも通りに弾けない」ことが理解できないのだろうとも思った。
この人がうまく弾けるのは、それだけ上級者であることもあり、さらに緊張をコントロールすることができる人でもあるので「スキルが違う」と言ったら、この人に代わってというように「努力してるから」と言う。この一言には即座に「2年かけて練習して失敗する身にもなってほしい」と反論した。
その後も、このオルガンの人の話が毎回出て、暗譜は心配だったけど、楽しかったと言っていたかそんなこんな。
こんな毎回の話を聞くたびに、この先生はバカなんじゃないかと思えてくる。
新聞に演奏に失敗する人の「緊張不安」という記事が出てきた。
手足が震えてしまう等々の症状に混ざって「暗譜飛ばし」というのがあった。
つまり緊張して、丸ごと途中を飛ばしてしまうということ。
これだけ言われているのに、緊張をコントロールできない人間に対して、「暗譜」で乗り越えろ、それでうまくいくと思っている先生についていていいのか、迷いが生じ始めている。

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