2008/03/21 (Fri) かーさんでよかった

職場のおばちゃんは、成人した娘たちの母だ。
料理に凝って、子供達のお弁当もまるで重箱に詰めるような立派なものを作って持っていかせ、後に、
「タコさんウインナーの入ったかわいいお弁当が食べたかった」
と言われ、初めてそれに気づいたという。
コンビニでお弁当を買うこと自体罪悪感があったという彼女は、なぜかカップ焼きそばを「コンビニ売る商品」と言う。
子育ても今もう一度やり直していれば、もっと完璧にいい子を育てたのになんてことを言うから、
「完璧じゃない若いおかーさんが成長するために子育てがあるんじゃないか」
と言ってみたことがある。当たり前のことだと思うけど、彼女にとっては「そうかしら？」のようで、孫がいてもおかしくない年齢で、孫が生まれたら、先輩として、子育てを教えるのではなく、今なお自分の子供を完璧に育てたいらしい。

うちのかーさんは、手先は器用だったけど、料理は得意じゃなかった。
でも、時々ケチャップでオムライスの上に顔描いてくれたり、タコさんウインナーいれてくれたり、朝から頑張って昨日のお祝いの残りじゃない稲荷ずし作ってくれたりした。
夕飯はほか弁で手抜きもした。
私をむちゃくちゃ溺愛したところは、ちょっとどうしようもなかったけど。
でもやっぱり重箱弁当より、ケチャップごはんがいい。
自分の子供は私一人だったけど、自分の孫を心待ちにして、かわいがる気満々だった。
親不孝な私はその気持ちをしぼませちゃったけどね。

やっぱりかーさんでよかった。
かーさんに育てられてよかったよ。